春のモヤモヤ不調を感じている人へ 肝の働きを整えるにんじんとエシャロットの玄米ごはん

 

気ままにあちこち歩き回る様を逍遥すると言います。
体のあちこちに不調が出てきて症状がまるで彷徨い歩くかのように訴えてくる人もいます。


春を「発陳」と言い、冬の間に隠されていたものが出て来て活発になり始める時期です。

植物が芽吹き、自然界はエネルギーであふれてきます。
春を木の芽時とも呼びますが、この時期は精神的な症状が現れやすい時期とも考えられています。


季節の変わり目の気圧変化や気温変化に次のようなことが起こりやすくなります。

✔︎怒りっぽくなる
✔︎いらいらする
✔︎鬱々する
✔︎頭痛・肩こり
✔︎めまい


など、精神的不調を感じてしまう人も多い季節なのです。


●春は心機一転と気合いを入れるよりのんびり過ごしましょう。

春は自律神経を整えるために、頑張りすぎず、
精神的にリラックスしてのんびり過ごすことが養生につながります。

緑の中を深い呼吸をしながら歩くなどもおすすめです。


25464496_s


 自律神経の働きの働きを整える「肝」に働きかける食材選びが春の養生につながります

気の巡りを良くし、自律神経の働きを調整しているのは五臓のうちで「肝」。肝に蓄えている血を増やすことで、肝の働きは良くなります。春に感じるストレスを和らげるためには、気を巡らせることの他に血を増やしていくことも大切です。


 

●以類補類(薬膳のいるいほるい)


中医学では、形の似ているものがその臓器を助けると考えます。
それを「以類補類」と言います。例えばくるみは脳に似ていることから、
脳の働きを助けると考えます。


薬膳ではいちごやトマト、にんじん、レバーなどの赤い食材は赤い「血」を増やすと考えます。



今回は、にんじんとエシャロットを使った玄米ごはんを紹介したいと思います。

 

●にんじんの薬膳的役割 セリ科植物は漢方薬にも使われる


25544373_s



セリ科ニンジン属のにんじんの原産地はアフガニスタン。

にんじんが属するセリ科植物はセロリやセリ、フェンネルやディルなどがあり、独特の芳香を有し気の巡りを良くします。

漢方薬でもセリ科植物の柴胡(サイコ)は「加味逍遥散(かみしょうようさん)」などの漢方薬に使われ、気の巡りを良くし、春の肝の高ぶりによる精神症状を和らげる働きがあります。そして、我慢気質の日本人はセリ科植物との相性がいいのかも知れません。



●にんじんは血を補い、肝の機能を補う働きがあります

 
にんじんは血を補い、肝の機能を補う働きがあります。肝は目の経絡と関係が深く、ドライアイや夜盲症、視力低下にも良い食材です。また、栄養学的にもβカロテンを豊富に含み、粘膜を強くしてくれるので、ウィルス感染予防の観点からも積極的に摂りたい食材です。

 

 

今回はエシャロットの辛味・温める性質が血や気を巡らせてくれるため一緒に使っていきたいと思います。また、カルダモンの種子の塊は縮砂と言われるもので、漢方薬にも使われます。胃腸を温め、食欲不振や吐き気などにも使うことができます。今回はこちらも一緒に使っていきたいと思います。

 



<材料>

  玄米 2

  エシャロット 3

  にんじん 1

  カルダモン 2

 

12gohan_202103_image3_1




<作り方>

   にんじんをすりおろす。

   エシャロットをみじん切りにする

   一晩浸水しておいた玄米2合とにんじん・エシャロット・カルダモンを炊飯器に入れ炊く

   炊き上がり蒸らして、出来上がり

 

 

性味

帰経

効能

適応/作用

にんじん

甘/平

肺脾肝

健脾 消食 滋陰 補血 明目

子供の消化不良 夜盲症 ドライアイ 下痢 血中脂質抑制

エシャロット

辛苦/温

脾肺胃大腸

健脾 補気 活血 理気

散寒

疲労 高血圧 動脈硬化 血栓予防 がん予防 食欲増進

カルダモン

辛/温

肺脾胃

行気温中 化湿消痞 温胃止嘔

お腹の張り・痛み 食欲不振 吐き気

 
文章 田村英子/漢方薬剤師 国際中医薬膳師 国際中医師